展示直前の撤去と中国側の主張

米公共ラジオによると、トランプ大統領が習近平国家主席夫妻を国立公文書館に案内した2026年9月25日の見学に合わせ、米側はサンフランシスコ平和条約の文書を展示する準備を進めていました。しかし、中国側がこの展示に激怒し、見学直前に文書が撤去される事態となりました。当初は万里の長城のれんがや中国皇帝からの贈り物も併せて展示される予定でしたが、これらも撤去されたと報じられています。

中国の外交官は、サンフランシスコ平和条約の展示に反発した理由について、同条約は日米が署名したものであり、中国は署名していないと指摘しました。また、条約署名当時は中華人民共和国と台湾の中華民国が中国の代表権を争っており、いずれも招待されていなかった経緯があります。中国側は、同条約が台湾の最終的な帰属先を定めていない点について違法であると主張しています。

首脳行事の背景と経緯

今回の国立公文書館の見学は、2026年9月25日にトランプ大統領が習近平国家主席夫妻を案内する形で行われました。当日は独立宣言の関連資料などが見学の対象となっていました。米公共ラジオは、この外交行事の最中に起きた展示変更の経緯を29日に報じ、米中間の外交的な緊張が浮き彫りとなりました。各報道機関は、この出来事が両国間の歴史認識や台湾問題を巡る対立を反映していると伝えています。

サンフランシスコ平和条約は1952年に発効した条約であり、台湾の帰属先を明記していないことが長年、中国側の主張の焦点となってきました。今回の展示変更は、米中首脳の行事という重要な外交の場において、歴史的な文書の扱いが両国の関係に直接的な影響を及ぼした事例といえます。今後も台湾問題を巡る両国の主張の隔たりが、外交行事の運営に影響を与える可能性があります。