東京都北区の区立滝野川第三小学校で19日午前11時ごろに発生した火災で、警視庁と東京消防庁は20日午前から現場の校舎で実況見分を始めた。学校関係者が立ち会い、警視庁や東京消防庁の約50人が最初に炎が上がったとみられる音楽準備室を中心に、出火原因や避難時の状況を調べている。

この火災では、4階建て校舎の4階部分が激しく燃え、準備室や隣の音楽室など約200平方メートルが焼けた。火は約3時間後に消し止められた。出火当時、校内には児童327人から350人ほど、および30人近い教職員がおり、校内放送で全校に避難が呼び掛けられた。火災により児童8人、教員2人、男性主事1人の計11人が煙を吸うなどして負傷し、病院に搬送された。負傷したうち、避難時に骨折したのは児童1人と教員1人だった。当初は10歳の男児2人と女性教諭が骨折と発表されたが、うち男児1人は骨折ではなく、児童7人と教職員2人は煙を吸うなどした。搬送された負傷者はいずれも命に別条はないとみられる。

火元となった4階の音楽準備室には、電気ストーブと複数のサーキュレーターが置かれており、近くから焼けた衣類のような物も見つかった。ストーブの電源は壁のコンセントに刺さった状態だった。第三者が外部から侵入した形跡はなく、出火原因は第三者が介在しない失火とみられており、警視庁は電気ストーブから出火し衣類などに燃え移った可能性もあるとみて、東京消防庁と合同で詳しい原因特定を急いでいる。火元の部屋にスプリンクラーの設置はなかった。

音楽室では当時、5年生24人が女性教諭による授業を受けていた。準備室で何かが爆発したような音が複数回響き、焦げたような臭いと煙に気付いた副校長が消防に通報し、4階の音楽室から出火したと119番があった。女性教諭が準備室の扉を開けたところ煙を確認し、火災報知器が作動した。駆け付けた男性教諭や教員3人が初期消火を試みたが、火勢は強く消せなかった。教師らが児童を避難させようとした時、すでに1階につながる階段の防火シャッターは閉まっていた。

音楽室には筒状の袋の中を滑り降りて地上に逃げる救助袋が設置されていたが、煙の勢いが増してきてうまく使えなかったため、男性教諭が幅約80センチの柵のない窓のひさしに児童を一人ずつ抱えて避難させた。窓のひさしの上で数人の児童が口を押さえながらうずくまり、消防隊員が来るまで救助を待った。この小学校では今週いっぱい休校となり、授業再開のめどは立っていない。