静岡県伊東市の住民が31日までに、田久保真紀前市長(56)をめぐり、議会解散に伴って実施された市議選の費用約4950万円を損害賠償請求するよう、杉本憲也市長に求めて静岡地裁に提訴した。原告側は31日午後、静岡市で記者会見し、訴訟の内容を明らかにした。

発端となったのは、田久保氏の学歴疑惑だった。疑惑が浮上した後、市議会は昨年9月、不信任決議を可決した。田久保氏はこれに対抗する形で市議会を解散し、その結果、市議選が実施された。

その後、田久保氏は市議選後の同10月に再び不信任決議を可決され、失職した。さらに、出直し市長選にも敗れた。

今年3月には、田久保氏が東洋大の卒業証書を偽造し、議長らに見せたなどとして、有印私文書偽造・同行使や地方自治法違反の罪で在宅起訴された。これらは疑惑や刑事手続きに関わる内容であり、今後の裁判で判断されることになる。

原告側は訴状で、田久保氏が疑惑について説明責任を果たさず、時間稼ぎや自己保身のために市議会を解散し、権利を乱用したと主張している。今回の訴訟では、市議選にかかった費用約4950万円について、市が田久保氏に損害賠償を求めるべきかが争点となる。

住民側の提訴により、議会解散の判断と選挙費用の負担をめぐる問題は、司法の場に移った。田久保氏の学歴疑惑を発端とする一連の経緯について、今後の審理でどのような判断が示されるかが注目される。