日本サッカー協会は23日の理事会で、ワールドカップ北中米3カ国大会を率いた森保一監督(57)の続投を決定した。2027年1~2月にサウジアラビアで開催されるアジア・カップまでの約半年間という異例の短期契約となり、その後の日本代表監督には大岩剛氏(54)が来年3月から就任する。

森保監督は2018年7月に就任してから、初めてワールドカップ2大会連続で日本代表を指揮することになった。22年カタール大会ではドイツ、スペインを破ってベスト16に進出し、W杯後も続投したのは男子日本代表監督として初めてのこと。北中米3カ国大会では決勝トーナメントに進出したものの、1回戦でブラジルに敗退し、ベスト32で大会を終えた。森保監督体制下での2大会連続トーナメント進出は、いずれも初戦での敗退に終わっている。

続投を半年間という短期に決めた背景には、アジア・カップの重要性がある。協会の宮本恒靖会長によると、当初3月ごろに森保監督に伝えていたのはW杯北中米大会までの任期だった。しかし山本昌邦技術委員長らとアジア・カップで勝つことの重要性について議論を重ね、5月に再度森保監督に打診し直して契約期間の変更に至ったという。宮本会長は「今回のW杯でも世界ランキングが上か下かで戦い方が違う。公式戦であるアジア・カップで勝って世界ランキングを上げることが重要」と説明している。

森保監督は24日の会見で「この契約期間の中で選手と共に全力を尽くすことが、次への良いバトンタッチになる。しっかりと結果を出して、次につなげられるようにベストを尽くす」と述べた。

大岩氏は2028年ロサンゼルス五輪を目指するU-21(21歳以下)日本代表監督との兼任を務める。静岡県出身で、現役時代はDFとして日本代表に3試合出場した。J1鹿島の監督としてアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を制し、24年パリ五輪では日本男子を率いてベスト8に入った。21年から年代別日本代表を指揮し、24年パリ五輪での8強入りに続き、今年1月のU-23アジア・カップを制している。

山本技術委員長は大岩氏を選んだ理由について「アンダーカテゴリーからの育成と強化、世代交代への取り組み、国際大会での経験、そして日本サッカーへの理解など、協会が掲げる方針を体現できる人物だと決断した」とコメントした。年代別代表の監督が年齢制限のない日本代表を兼任するのは、21年東京五輪を率いた森保監督以来となる。

年内はアジア大会(9~10月)への出場を控えていることから、大岩監督はU-21世代に集中してもらう方針が取られた。宮本会長は「U21の代表監督として(9~10月の)アジア大会を優勝したいということで、年内はアンダー世代に集中してもらうことにした」と述べている。

森保監督の続投は、日本男子代表監督では後に日本協会会長を務めた長沼健氏が1960年代・70年代に務めた例に続く長期体制の継続となる。今後、森保監督はアジア・カップでの成績と世界ランキングの向上を目指し、大岩氏へのバトンタッチに向けた準備が進められることになる。