デジタル相発言への批判と情報流出の現状

10月6日の会見で自分の情報は自分で守ってと国民に呼びかけた古川俊治デジタル相の発言に対し、SNS上で批判の声が相次ぎました。企業や行政機関を狙った不正アクセスによる個人情報の流出が相次いでおり、被害が収束する気配は見えない状況となっています。

ICT市場調査コンサルティングのMM総研の調査によると、2026年1月から9月までに公表されたサイバー攻撃による情報漏えいの初報事案は454件に上り過去最多を更新しました。さらにセキュリティ会社マクニカの調べでは漏えいした可能性がある個人情報はのべ1億6500万人超というデータもあります。

相次ぐシステムの脆弱性とクラウドの安全神話

立命館大学情報理工学部の上原哲太郎教授は、タイムズカーの運転免許証画像160万件漏えいや、焼肉きんぐの会員情報1078万件漏えいについてシステムの脆弱性を突かれたと指摘しています。タイムズカーでは調査の結果、20年前の古いシステムが使われ続けていたことが判明しました。

ソフトバンクの子会社IDCフロンティアが提供するクラウドサービスがランサムウェア攻撃を受けてシステム障害が発生し、自治体や企業など計495の組織に影響が及びました。日本最高水準のセキュリティレベルと認められた同社のサービスでも被害を受け、クラウドの安全神話が揺らいでいます。