石田ゆり子が主演を務める「連続ドラマW マイ・スイート・ホーム」が、WOWOWで放送・配信されることが決まった。放送・配信は2026年10月31日(土)22:00にWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドでスタートし、全6話で、第1話は無料放送となる。

本作は、石田にとってWOWOWドラマ初主演作となる。脚本は岡田惠和、監督は萩原健太郎が担当し、東京・葉山・軽井沢を舞台に、そろそろ還暦を迎える大人たちが自分の人生を見つめ直していく群像劇として描かれる。

主人公は、子どもたちがすでに独立し、夫と豊かで穏やかな暮らしを送る専業主婦・上原春花。春花には、深い友情で結ばれた夏希、秋絵、そして疎遠になっている冬美という友人がいる。春花、夏希、秋絵、冬美の“春夏秋冬”は、学生時代からいつも一緒に過ごしてきた仲だった。

現在の3人は、東京・葉山・軽井沢と住まいも職業もそれぞれ異なりながら、互いのパートナーも交えて定期的に集まっている。そこへ、ある日突然、冬美の訃報が届く。3人は冬美に思いを寄せながら、レールを外れることなく真面目に生きてきた自分たちのこれまでと、これからどうありたいのかを見つめ直していく。

冬美が生前に口にしていた「一度でいいから自分じゃない人になりたい」という願いを思い出した3人は、天国の冬美が笑ってくれそうな思いつきを実行する。それが、お互いのパートナーをシャッフルする、2週間の“お試し生活”だった。実直に生きてきた大人たちが、人生を見つめ直すために“パートナーをシャッフルする”という冒険へ踏み出す。

物語は、令和を生きる大人の喜びや葛藤を等身大に描くヒューマンドラマとなる。禁断の行動のようにも見える仕掛けの根底には、“人生100年時代”を迎える日本で、これからいかに年齢を重ねていくかというメッセージが置かれている。アラ還世代の3組の男女が、“これまで”の自分の人生を肯定し、“これから”を楽しく朗らかに生きようとする姿を通じて、今を生きる大人たちへの“ささやかな人生賛歌”が描かれる。

石田が演じる春花は、真面目でありながら、どこか大胆さも持つ女性だ。石田は「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」シリーズや連続テレビ小説「虎に翼」などへの出演が続き、「連続ドラマW さまよう刃」「WOWOW×TBS共同制作ドラマ MOZU」シリーズなどWOWOWオリジナルドラマにも出演してきたが、同局のドラマで主演を務めるのは本作が初めてとなる。

石田は、岡田惠和の描く世界のファンだったため出演の話に胸がときめいたとし、企画書、役設定、あらすじを読んで「面白くて切なくて可愛いお話」だと感じたという。50代が終わろうとしている世代について、何を話しても言葉の後ろに人生がにじみ出ることを重たくもありがたくも感じていたと振り返り、春花については、他の誰でもない自分の人生を心から愛おしく思える気持ちに共感していると語っている。

春花は、きちんと家を守り、完璧に家事をこなし、夫の身の回りの世話をする“スーパー主婦”という設定だ。主婦としての自負を持つ一方で、社会に出て働き、活躍している親友たちへの密かなコンプレックスも抱えている。石田は、ちょっと面白い優等生として生きてきた自分への自己分析に、自身も共感できる部分があると明かしている。

また石田は、この物語を、全員で長い交響曲をエンドレスで奏で続けているような心地よさがあると表現している。それぞれに同じだけのソロパートがあり、全員が聞き役にも語り部にもなる構成は、見ていて飽きないのではないかと話す。撮影中の2ヶ月間は幸せな時間だったとも振り返り、夫婦をシャッフルするという発想を実践する6人を、岡田作品ならではのユーモアとチャーミングさにあふれた物語として紹介している。

ティザービジュアルも解禁された。キッチンにたたずむ春花の柔らかな表情を、日常の一場面のように切り取った1枚で、「だれとも替われない、わたしの人生」というキャッチコピーが添えられている。お互いのパートナーをシャッフルして別の生活を試す設定の中で、この言葉は逆説的にも響く。春花や友人たち、それぞれのパートナーが“お試し生活”の先にどのような帰結を得るのかが見どころとなる。

脚本を手がける岡田惠和は、「最後から二番目の恋」シリーズ、「泣くな、はらちゃん」、「この世界の片隅に」などで知られ、繊細な世界観と軽妙な会話劇で支持を集めてきた。本作は岡田のオリジナルストーリーであり、本人は「自分の新しい代表作になる予感が強くしております」と語っている。

岡田は、大人たち、妻たち、夫たちの青春物語を書きたいと思っていたという。登場人物たちはアラ還と呼ばれる年齢だが、年を重ねても人生の悩みはなくならず、「自分はどう生きるべきなのだろうか、これでいいんだろうか」という思いに加え、「自分はこのまま人生を終えるのかな」という辛さも抱える。そうした大人たちの、明るく切なく愛らしい物語として、今を生きるすべての人が共感できるドラマになると見ている。

岡田は、主演を石田に依頼し、出演を快諾されたことをうれしく感じたという。常識人としてきちんと生き、やるべきことをやってきた誇りを持つ女性が、軽く誤作動して暴走する姿を、石田がどのように演じているのか楽しみにしているとも語る。石田を中心に名優たちが出演し、豊かで新鮮な芝居が見られることも約束している。

監督の萩原健太郎は、映画「ブルーピリオド」「傲慢と善良」、「連続ドラマW いりびと-異邦人-」などを手がけてきた。かねて岡田脚本に憧れていた萩原は、東京・葉山・軽井沢を舞台にした心地よい空気とともに、洗練された世界観の中で、どこかおかしく愛おしい登場人物たちを生き生きと映し出す。

萩原は、忘れられないテレビドラマとして「17才 - at seventeen -」を挙げている。14才の自分にとってバイブルのような作品で、高校生になったら登場人物たちのような青春を味わいたいと憧れたという。あれから32年が経ち、「17才」を手がけた岡田惠和のオリジナル脚本を監督する機会を得たこと、しかも今度は60才を目前に控えた女性3人とその夫たちの話であることに、感謝と身の引き締まる思いを抱いている。

さらに萩原は、岡田が描く17才に憧れた14才の少年が、45才の中年になり、今度は岡田が描く59才に命を吹き込む幸運を語っている。本作を、大の大人たちが小さな大冒険に挑み、忘れていた感情に出会い、不在の温かさを知る物語だと捉え、いつか60代を迎えるすべての世代が憧れるドラマを目指した。石田演じる春花をはじめ、6人が必死に自分の人生と向き合う姿は、時に切なく、時に可笑しく映るという。

プロデューサーは植田春菜と平部隆明が務める。植田は、岡田から「WOWOWでどうしても書いてみたいものがある」と聞き、久しぶりにWOWOWで脚本を書いてもらったのが本作だと説明している。最初に“パートナーのシャッフル”というアイデアを聞いた時の驚きとわくわくを、今も鮮明に覚えているという。

植田は、この仕掛けだけを聞くと禁断の行動のように思えるかもしれないが、登場人物たちは至って真面目にその思いつきを実践するとしている。生活を変え、共にする相手が変わる中で、自分自身の生き方を反芻し、これまで知らなかった夫や友人の姿を知ることになる。脚本には想像を超えるアイデアが盛り込まれ、そのたびに楽しく、深い感動を覚えたという。

また植田は、岡田の真骨頂ともいえる会話劇を萩原が撮る中で、ひとつひとつの台詞と台詞に相関性があり、本当に巧みな会話劇だと俳優部も含めて何度も話したことが印象深いと振り返る。春花たちより下の世代であり、“いつでも変われる自分でいたい”と願って生きている自身も、登場人物たちの姿から、変わらなくてもいいこともあるのかもしれない、自分をもう少しそのまま認めてもよいのかもしれないと感じたという。

植田は、萩原が会話劇の行間を埋めるクリエイティブを発揮し、世代を超えて感じ入ることができる世界へ広げたとも語っている。「あの時の自分の言動や決断は正しかったのか」と悔いたり悩んだりすることも多い人生の中で、それでもこれからの自分自身の人生に期待を持てるドラマになっているとし、最終話まで見届けてほしいと呼びかけている。

スタッフには、音楽の山田勝也、橋本和昌も名を連ねる。制作協力はオフィスクレッシェンド、製作著作はWOWOW。新たなキャストや主題歌情報は、今後発表される。

「連続ドラマW マイ・スイート・ホーム」は、パートナーを入れ替えるという大胆な仕掛けを通じて、誰とも替われない自分の人生を見つめる物語になりそうだ。秋の夜長に、春花たち6人がどんな“ホーム”へたどり着くのかが注目される。